ファイナンシャルプランナーの中山沙映です。
先日、iDeCoの取引明細が届きました。基準日3月31日のものです。iDeCoの損益額がマイナスになったのははじめてです…
新型コロナウイルス感染拡大をうけて、世界的に経済市場が停滞している今、投資は今後どうすればよいのか、考えてみましょう。
Contents
iDeCoとは
まず、iDeCo(イデコ)について説明します。
iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金といいます。
自分が選んだ金融商品に、毎月一定額を積み立てて運用し、60歳以降に、年金や一時金として受け取れる制度です。ちなみに、毎月一定額を受け取るシステムのことを「年金」と呼びます。
金融商品は、投資信託、定期預金、保険の3種類。
iDeCoは、昨年の老後2000万円問題のときも、結構話題になっていたと思います。
年金は、
〇本人の(職業の)属性によって国民年金、厚生年金といった公的年金
〇勤務先によって確定給付型年金、企業型確定拠出年金といった私的年金
の二種類がありました。
ただ、最近では確定給付型年金、企業型確定拠出年金といった制度がない企業が増えたり、企業に制度があっても非正規社員は入れなかったり…
そこで、自分で自分の年金を用意してね、と国が作った制度がiDeCoなのです。
積み立て額の上限は、その人の年金の内容によって異なりますのでご注意を。
iDeCoのおトクポイント
iDeCoのおトクポイントは、なんといっても税制の優遇です。
積み立て金額に応じて所得税と住民税が安くなる
会社員であれば、年末調整のときに申請すれば、所得税と住民税が安くなります。フリーランスの方は確定申告すればOK!
運用で出た利益に税金がかからない
金融商品なので、運用益が出ます。というか、利益が出ないと困るんですけど…
普通、金融取引に利益が出ると、そこに税金がかかるのですが、iDeCoは非課税です。
受け取り時も非課税
60歳以降に受け取るときも、一定額までは税金がかかりません。
iDeCoのデメリット
積み立てたお金は60歳まで引き出せない
ま、救済措置はないわけではないのですが…基本的に、60歳までは引き出せません。
おトク!と飛びついて、積立金を上限に設定してしまって、月々の生活が厳しくなってしまっては本末転倒。そのあたり、よく考えて金額を設定してください。
手続きが面倒くさい
会社勤務の場合は、会社の人事部?総務部?みたいな部署に書類(申込書)を提出して、会社の押印をもらいます。
その後、金融機関に申込書を提出します。
金融機関の手続きはそんなに時間がかからないらしいのですが、その先、国民年金基金連合会での手続きに、結構時間がかかるようです。私が申し込んだときも、金融機関に申込書を提出してから手続き開始まで、確か2ケ月くらいかかったような記憶が。
また、金融機関や積み立て金額の変更は可能ですが、これらの手続きにも、結構時間がかかります。
さらに、最初に勤務先の押印が必要、とお話しましたよね?転職するときも、手続きが必要です。
というわけで、とにかく手続きに時間と手間がかかって面倒くさいのです。そのため、はじめるのにハードルが高いなあ、という印象です。
投資は、一に忍耐、二に忍耐
私は投資歴、短いです。iDeCoをはじめたのが2017年1月ですから。
経験則がないので説得力もありませんが…ファイナンシャルプランナーの勉強仲間は、投資経験の長い人も多いです。2008年のリーマンショックを経験した人もいます。
彼ら、投資の先輩が言うのは「投資は忍耐」
今回の新型コロナウイルス危機による経済影響は、リーマンショックを大幅に上回るものです。
今後の感染拡大ペースや終息時期もまったくわかりません。
投資の先輩方は「リーマンショックのとき、焦って手放した人はマイナス。そのまま耐えた人は、その後景気が持ち直して収支プラスになった」と言います。
むしろ、株価が低い今は買い時、と言っているひともいます。
先に書いた通り、iDeCoは、コツコツと、長い年月をかけて積み立てるもの。長期の中で、相場が低迷するときも、上昇するときもある、というのが、投資の先輩方のアドバイスです。
人のSTAY HOME、だけでなく、投資もSTAY、でしょうかね。