ファイナンシャルプランナーの中山沙映です。
11月25日、新型コロナウイルスの感染者は、国内で新たに1944人が確認されました。
で、あるにもかかわらず、菅首相は「感染拡大防止を最優先しながら、経済を回していかなければいけないのもぜひご理解いただきたい」と述べ、「Go To キャンペーン」の中止には否定的な立場を示しました。
その一方で、東京株式市場の日経平均株価は一時2万6400円を超え、連日で約29年半ぶりの水準に上昇し、バブル経済崩壊後の最高値を更新しました。こんな状況で株価が29年ぶり高値だと言われても、全然景気がよいとは感じませんね。
Contents
コロナ禍で29年ぶりの株価高値ってどういうこと?
2020年3月の株価乱高下
みなさん、3月の株価を覚えていますか?
日経平均が1カ月のうちに週間ベースで過去最大の下げ幅と上げ幅を記録する、異例の事態でした。
私自身、ちょっとだけiDeCoやつみたてNISAをやっている投資初心者ですが、このときの株価の乱高下にはビックリ!途中から、株価をチェックするのをやめてしまいました。
緊急事態宣言、暇をもてあました人が株式投資
そして、緊急事態宣言。
不要不急の外出を控え、生活必需品を売っているお店しか開いていない。でも在宅勤務で、結構時間があったりする。休業しているから本業での収入減るかもしれないし…
そうだ!株やろう!
株価が乱高下しているから、もしかしたら儲かるかも!
なーんて考えて、この時期、わりと初心者が株式投資をして、結構損していたようです。確か、ZOZO創業者の前澤友作さんも、株取引で44億円の損失を出したことをツイッターで告白していました。
同じ時期、同じような失敗を告白している芸能人、何人かいましたね。
そして、今、29年ぶりの高値のワケ
アメリカ大統領選挙も落ち着き、コロナ特需で業績が上がった企業もある。そして、海外ではいくつかの会社でワクチンの開発がかなり進んでいることが発表されて、その期待もあって株価が動くのは、まあ想定の範囲内。
ただ、29年ぶりって…ようは、バブル期以来。平成生まれの人は知らない世界です。
現在の株高は、世界中の中央銀行がお金を刷りまくったけれども、そのお金の行き場がなくて、株式市場に流れ込んでいるという見方が多いです。
なぜお金を刷りまくっているかというと、市場のお金を市中全体にいきわたらせて、経済を活性化したいのです。
でも、世界中コロナの影響を受けていて、みんなお金を使わない…というわけで、株価が高値となるのです。
まあ、今年前半で損していた方は、若干潤うかもしれませんが…ほとんどの人はそうでもないし、あったとしてもそんなに大きな利益ではありません。
景気=株価ではないということです。
投資は長期・積立・分散
銀行に預けてもお金が増えない今、「投資をしたほうがいい」って頭では分かってる……でも、「損するのが怖い」「難しくてよくわからない」と思ってしまう人がほとんどです。
私自身、投資は初心者。個別株式は、いくつか持っていますが、株主優待が目的なので、売買益は狙っていません。
ファイナンシャルプランナーの勉強をしていく中で、投資を安全に行っていくポイントは「長期」「積立」「分散」だと学びました。
もちろん、今使う予定のない余剰資金があれば、個別株式の売買もいいと思いますが…この経済の不透明な時代、安全にお金を運用したいならiDeCoやつみたてNISAがお勧めです。