ファイナンシャルプランナーの中山沙映です。
1月に父が亡くなりました。その死は突然で、母も、弟も私もどうしてよいやら、途方にくれてしまいました。
我が家は、実家:両親が地方住まい、子世代:首都圏に住まい働く、という意味では、典型的なパターン。なので、同じような状況の方の参考になればと思い、父の救急搬送から葬儀まで、子世代がどのように動いたかを書いてみます。
Contents
いきなりの救急搬送、そのとき家族は
その日は週明けの月曜日。朝、通勤途中の私の携帯が鳴りました。実家のお隣さんから。
「お父さんが救急車で〇〇大学病院に運ばれました。私はお母さんと一緒に着いていきます。…多分、覚悟しておいた方がいいかも」
そのまま会社に行って、会社を休むための準備をしていたら…知らない番号からの電話。
「〇〇大学の救急です。〇〇分心臓マッサージをしましたが、戻ってきません。これ以上の治療を続けますか?」(もっと詳しい説明があったけど省略)
母は近くにいたけれど、パニックをおこして判断ができないため、私に電話がきました。私が「これ以上の治療はのぞみません」と答えました。
一旦家に帰り、喪服等用意して実家へ向かうことにしました。その途中、弟の嫁に電話。彼女もときどき仕事をしているのですが、この日はたまたま家にいたそうです。弟は週末、地方に出張だったのを知っていたので。ですが、その日は東京の会社にいるとのこと。弟嫁が、弟に連絡してくれ、さらに「一番早く動けるのは私だから」とすぐに実家に向かってくれることに。弟嫁には、直接実家に行ってもらうことにしました。そして、銀行の通帳の場所とキャッシュカードの番号を教えて、ATMで可能な金額をおろしておいて欲しいとお願いしました。
ちなみに、弟のところには、短大の推薦が決まってバイト三昧の高校3年生と、高校受験を控えた中学3年生がいます。小さい子供がいないので、弟嫁が即動くことができました。
病院から葬儀場へ
私が新幹線に乗っている間に、父の心臓がとまりました。
最初に電話をしてくれたお隣さんが聞いてくれました。
「ご遺体は家?それとも葬儀会館にする?」
家の近所に葬儀会館があって、近所の人たちはたいていその共済会に入っています。父もそこの会員なので、葬儀はそこで、というのは事前の決め事でした。
そこで、葬儀会館に直接運んでいただくよう、お願いしました。そちらへの連絡も、お隣さんがしてくれました。
何度か書いていますが、実家といっても、父がリタイア後に、田舎暮らしがしたい、と引っ越した、私たち子世代にとって完全アウェーな場所。そのため、実家に戻しても私たちはどこに何があるかもわかりません。
家が大好きだった父を、家に戻さなかったのはよくなかったかも、と後悔もあったのですが…実際は、葬儀会館の方が、空調もよく、お茶やお湯のみも用意していただけるので快適でした。結果、すごくよい決断だったと思います。
自宅での死、警察の現場検証
さて、私が病院に向かっている一方、母と弟嫁は、自宅に待機していました。(母が遺体から離れなくてはいけなくなったので、ご近所の方が病院で付き添っていてくださいました)
父の場合、自宅で心停止していました。医師の診断でも、警察の検死でも死因が特定できません。そこで、警察が現場検証するのです。
私はその場にいなかったので、そこでどのようなことが行われていたのかは知りません。終わったときに警察の方から私に「とくに問題なかったです」という電話をいただきました。
菩提寺と離れた場所での葬儀は難しい
私が病院に到着。遺体と対面し、医師から色々説明を受けました。それから、署名する書類もいくつかあって…死亡診断書も、このときいただきました。
葬儀会社の方が、車で迎えに来てくれていて、私はその車に乗って、葬儀会館へ向かいました。
その頃、母と弟嫁も会館に来ていて、ここでやっと、母と会うことができました。母はボロボロな状態でした。
その後、葬儀会社の方が、今後のことを色々説明してくれたのですが、ここで一つ問題が。喪主である弟が、仕事を調整してから実家に向かう、ということで、不在なのです。
そして、何度も書いていますが、我が家はもともと東京に菩提寺があります。菩提寺のご住職に来ていただくことは難しいです。
私たち遺族としては、実家近くの同じ宗派の方をご紹介いただき、その方に葬儀をしていただき、戒名は東京の菩提寺で、という希望でした。これは、父が生前言っていたことでもあります。
しかし、葬儀会社の方がおっしゃるには、そういうのは、どちらのお寺からも嫌がられるようで…本来ならば、菩提寺のご住職から紹介してもらうのがスムーズなのですが、ちょうど代替わりされたばかりで、あまりネットワークもお持ちではないようです。
葬儀会社の方で色々探していただいたのですが…なんと!その日はその地方の宗派の新年会で、全員そちらに集まっているとか。
どちらにしても、その日に今後の葬儀スケジュールを決めることは難しく、翌日10時に集まる、ということで解散となりました。
もし、我が家と同じように、菩提寺がある地域以外での葬儀になることがわかっている場合、事前の準備、事前のネゴシエーションが必要ですね。
その頃、やっと弟が到着し、入れ替わりで弟嫁が一旦自宅に戻ります。弟と私は、実家に泊まることになりました。
長くなったので、ここで一旦終わります。