ファイナンシャルプランナーの中山沙映です。
先日、友人のお子さん(3歳)が「ぬーとばー!」と言いながらペッパーミルパフォーマンスをしている動画を送ってくれました。お子さん自身は、意味がわかっていないそうですが、めちゃくちゃかわいかった。
さて、そんな微笑ましい動画とは反対に、ちょっといやなお話。
現在、甲子園では選抜高校野球大会が行われています。4年ぶりの、選手全員による開会式には、ちょっと感動しました。
そんな中、選手たちが試合中にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表で流行している「ペッパーミル」のパフォーマンスを審判から注意されたことがニュースになっていました。
賛否両論ありますが、私的には、審判が正しいと思っています。
なぜなら、「ペッパーミル」パフォーマンスは、「粘り強くやる」「身を粉にして働く」という意味なのです。
今回、このパフォーマンスをしたのは、相手の失策で出塁した後のこと。
ですから、そのタイミングでの「ペッパーミル」パフォーマンスは不適切なのです。
ネットでみたので、切り取り記事なのかもしれませんが、注意された学校の監督さんが以下のようのおっしゃっていました。
なんでこんなことで、子どもたちが楽しんでいる野球を大人が止めるのかなと。そこは嫌というか、変えた方がいいと思った。
いえいえ、子どもたちが間違ったことをしたら注意するのが大人です。
監督さんというのは、野球の技術を教えるだけの存在ですか?
高校野球はあくまで学校生活の中の部活動。教育的な指導も必要です。
存分に野球をやってもらいたいし、楽しんでいいです。
でも「ペッパーミル」パフォーマンスの意味を理解した上で、やるなら適切な場面で行えばよいのです。そうであれば、注意はされなかったのではないでしょうか。
実際、私は「ペッパーミル」パフォーマンスの意味を知りませんでしたが、WBCの中継で実況のアナウンサーが説明していました。若い子たちなら、SNSでも情報を得ることは可能でしょう。
監督は「ダメな理由を聞きたい」と話したそうですが、本気でそう思っているとしたら、高校野球の指導者としては「失格」でしょう。
ちなみに、プロ野球であっても、大きなガッツポーズは禁止されています。WBCでも、イタリア戦での大谷選手、小さいガッツポーズ、というか、手元のあたりでよっしゃー!って感じのポーズしかしていませんでしたね。
高校球児だけじゃなく、野球をやっている子どもたち、プレーだけじゃなく、人間としての大谷選手を、ぜひ見倣っていただきたいです。
チェコ戦で、佐々木朗希選手はデッドボールのあときちんと頭を下げていたし、対するエスカラ選手は足を痛めながらも即座に全力ダッシュ!さらには、その姿に日本を応援する観客からは大きな拍手が送られました。
チェコ代表は、試合に敗れても笑顔で相手チームにエールを送ったり、スポーツマンシップ溢れる行動に、大谷選手も「リスペクト」と言っていました。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)というこのイベント、サッカーのW杯などと、国際試合としての存在意義が異なります。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、「野球」という競技を世界中に広める、という意義があります。そのため、メジャーのチームも選手を出場させているのです。
もちろん、国のプライドをかけて戦っていますが、それ以上に「すばらしい野球を世界中に観てもらいたい」という気持ちが強いのではないでしょうか。
WBCの侍ジャパンの活躍にワクワクするのもよし。大谷くん、カッコイイ!とミーハーに楽しむのもよし。ただ、その大会の意義や、野球の意味を、少しでも理解して楽しんでいただければな、と野球好きとしては思います。