ファイナンシャルプランナーの中山沙映です。
会社員のお約束、年末調整の準備の時期がきましたね。
我が家にも、先日保険会社から、保険料控除証明書のハガキが届きました。こういうの、つい失くしてしまいがちなので、届いたら即会社へ持って行くことを心がけています。
長く会社員として働いていますが、FPの勉強をするまで、いまいち年末調整ってわかっていませんでした。
今年は改正点があり、申告書の書式も変わっているので要注意です。その改正点の前に、今さら聞けない!年末調整のことをサクッと説明したいと思います。
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年末調整・確定申告は個人の決算
会社なら決算期がありますね。たいてい4月からはじまって翌年の3月までを1年として、3月までの資産と負債の数字を固めます。会社の場合は、その始期は会社によって異なりますが、個人だと、1月から12月まで、と決まっています。これはサラリーマンだろうと、個人事業主だろうと同じです。
サラリーマンの場合は、その1年のまとめを「年末調整」という形で、会社がやってくれますが、個人事業主の場合は、「確定申告」という形で、自分で(税理士さんに頼んでもいいですけど)税務署に届け出をしないといけません。それだけでも、サラリーマンって、楽ちんですよね。ただ、その分、自分で税金を納めている、という意識が低いように思います。
年末調整の仕組み
サラリーマンのみなさんは、毎月、所得税が給与から天引きされています(給与明細を見てみてね!)。ただ、実はその所得税、概算額なのです。
というのも、2020年1月から12月の所得が確定するのは年末。そして、1年のうちに、結婚したり、お子さんが生まれたり、またはお子さんが独立したり…と家族構成も変化します。
さらに、今年は新型コロナウイルスの関係で休業したりして…収入が例年とまったく変わってしまう可能性が大です。
そこで、10月~11月くらいに、2020年の税金の精算用として
・令和2年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書←これが今年から新しくなった申告書です
・令和2年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
・令和2年分 給与所得者の保険料控除申告書
2021年の給与天引き用として
・令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
を会社に提出します。
会社はこれらの書類をもとに、2020年の税金を計算して、それまで天引きされた額が多かった場合は還付され、少ない場合はさらに天引きされるのです。
住宅を購入して借入金がある場合、年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書又は給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書を提出することで控除が受けられます。
私がブログでいつも書いていることですが、日本の福祉や納税はすべて申告主義、申請主義。面倒くさい、よくわからない、などと言わず、制度としてあるものは、正当に利用していきましょう。
以上、簡単な年末調整のお話でした。